代表挨拶

すべての動作は姿勢に始まり姿勢に終わる

初めまして、Poslog 開発者の有賀康祐です。

わたしは元々、大学院でAIやロボティクスといった分野の研究をしていたのですが、起きている間は机に齧り付いているような生活で、ひどい腰痛持ちでした。椅子に座っていられないくらい痛くなるとマッサージに行き、一時的にマシになるものの、またすぐ再発するという繰り返しでした。学業に支障が出るほどで、本当に辛かったです。

そんな折に、ある一流のアスレチックトレーナーと出会いました。彼に教わったのが、筋バランスや代償動作という概念、そして"posture follows movement like a shadow"(姿勢は影のように動作についてくる)という生理学者Charles Sherringtonの言葉でした。つまり、筋肉をほぐすだけでは不十分で、使えていない筋肉を鍛えることで、筋バランス、ひいては姿勢を整えるべきである。適切な姿勢はあらゆる動作に不可欠であり、筋バランスの乱れは代償動作として現れ、痛みを引き起こすということです。

目から鱗でした。もう治らないと諦めていた腰痛の背景に、誤解を恐れずに言えば、ロボットのようなメカニズムがあり、それが一流の治療家やトレーナーにはクライアントの姿勢や動作を通して見えているということが分かったからです。痛みの仕組みが分かった後は、ストレッチやトレーニングにも俄然やる気が出て、腰痛もすっかり良くなりました。この経験から「治療のゴールは痛みに対処することではなく、動作を改善することである」という概念がもっと世の中に広まるべきだという強い使命感を覚えたのです。

その後は、一流の治療家やトレーナーが見ているものをいかに一般の方に伝えていくか、試行錯誤を繰り返しました。言葉での説明は難しいから、姿勢を画像で見られるようにしよう。立位姿勢だとピンと来ないから、代償動作をスローで繰り返し見られるようにしよう。忙しい現場で使えるように、とにかく簡単にしよう。このように、現場で多くのユーザーの皆様にフィードバックをいただいて、開発し続けているのがPoslogです。

Sherringtonの言葉はこう続きます。”every movement begins in posture and ends in posture”(全ての動作は姿勢に始まり姿勢に終わる)。不遜にも付け足すならば、動作は姿勢の連続といえるでしょう。そしてPoslog は、動作中のどの瞬間の姿勢も切り出して可視化することができます。これが動きの質が一般の方にも明らかに「見える」方法だと考えています。Poslogを通して、より多くの人が痛みを根本的に解決して、各々のフィールドで全力を尽くせるようになれば幸甚です。

最後までお読みいただき、またPoslogにご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございました。もし何かコメントやご質問などございましたら、ぜひ [email protected] 宛ににお聞かせください。直接お話しできるのを楽しみにしております。

有賀康祐
Founder & CEO